プロフェッショナルの方の踊りを真似する場合、気をつける事。

もうすぐ、クリスマス・バレエ・コンサートが行われます。
とても頑張ってくれているので、当日は成長した姿をご家族の方に観ていただける事と思います。

その、練習の中、こんな事がありました。
彼女はとてもバレエが好きで、この、バリアシオン(踊り)が踊りたい❣️
と希望をだしてくれました。

もちろん、子供がコンクール等で踊っているのは、よく見かけますが、プロフェッショナルの方が踊りですし、昨年バレエを始めたばかりの彼女には、オリジナルの振り付けでは、無理なので、今、習っているパ(バレエの動き)+αでできる振付に変えてなら。そして、できるなら、将来、この踊りをオリジナルで踊ってね💕という事でチャレンジしてもらうことにしました。

やる気が元々ある子なので、凄く、吸収してくれて、お家でも練習したり、エクササイズしてくれているのが、わかりました。

しかし、ある日突然、踊りが変わってしまいました。

踊りが変わったというのは、少し違うかもしれません。アチチュードという脚を110度くらい膝を曲げるポーズがあります。
その形が変わってしまったのです。

プロフェッショナルの方の動画を見て勉強したのね。と私は直ぐにピンときたので、ペン✒️を2本とCDケースで説明をしました。
バレエのターンアウトした脚で膝を曲げたまま脚を後ろに上げていくと、90度くらいまでは足の方が膝よりも下にあるけれど、90度をこえたら、足の方が上に行く事を説明したので、わかってくれた。と思いました。

でも、踊り始めると、間違った形(前回まではできていたのに)で踊ってしまいます。
膝を上げてとキューイングをしたら、泣き出してしまいました。

しかも、時間的に終わらなければいけないタイミングでした。彼女は
「だって、〇〇さん(有名バレリーナ)の足は膝よりたかいところにあったもん。」
きっとそんな風におもっていたのでしょう。

お母様には、今日の様子をご連絡し、何故泣いてしまったかを報告させていただきました。

次のレッスンの時。
少し前に撮った、90度弱で、ほぼ水平に膝と足があがっている、正しいアチチュードの画像。と前回彼女が1番高く脚を上げていて、正しくターンアウトをしないで、膝よりあしをあげているところを動画から切り取った画像と、プロフェッショナルの方の、高く脚を上げている画像をみせながら、話をしました。

どなたかの動画みたんだよね。
足が膝より高くなっていたでしょ?

うん。

これは、この踊りの練習を始めた頃の動画から切り取った画像。
これが、この間撮った動画から切り取った足が膝より上がっちゃっている画像。

「(プロフェッショナルの方の画像に)似ている」

やはり、思ったとおりでした。

「そう?似ている?
確かに膝より足があがっているかもしれないけど、脚が上がっていないのに、膝下が上になっているとしたら、どうなっているんだろう?」

脚は
(極端にターンインさせて見せて)
こうなってない?

ターンアウト減っちゃってるよね。
この、前に撮った画像は、足が膝と同じくらいの高さだけど、昨日の画像より脚も上がっているし、正確でこちらの方が上手いよ。
せっかく、こんなに正しくアチチュードできていたのに、プロの方の足が膝や高いところを真似して、ターンアウト減らして練習するのと、足は膝よりしたかもしれないけど、ターンアウトして練習するのと、どちらが上手になると思う?

頭の良い子なので、納得してくれました。

良かったー😊
彼女が泣いてしまったので、私は数日、やっちまった感が抜けなくて、気分もどんよりでしたから。

理解できれば、迷いなく、元のポジションで踊ってくれました。
他のところも、きちんと直してきてくれるので、上達も早いです。

このエピソードは、動画を見て、練習するのは良いけれど、きちんと理解せずに、形だけを真似すると、正しくできなくなり、場合によっては、間違った方向に努力してしまうという事のとても良い例だと思います。

皆さんも、気をつけてくださいね。

塩田バレエスタジオ Shiota Ballet Studio

名古屋市瑞穂区にあるバレエスタジオです。 地下鉄桜通線桜山駅より徒歩5分

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