Marmalade〜もう一つの人魚姫のお話
1999年
昔の新聞の記事が出て来ました。
marmalade〜もう一つの人魚姫のお話の記事。
私の教えていた、子供たちのために創った作品で、人魚姫のお姉さん役で、大人の方にも踊っていただいたもの。
1999年の作品。
今思えば、まだまだ青臭い作品ですが、思い出はいっぱいあります。
私の作品は脚本と音作りから始まります。
音は、既存の曲のいくつかを、コラージュして、一つの作品にするのですが、普通に繋げるだけでなく色々無茶なお願いを、音響さんにしています。
だから、世界で一つだけの人形姫の曲です。
加藤 始さんという、素晴らしい音響さんがいらっしゃいました。(故人です)始さんがいらっしゃらなかったら、私は作品の音作りをしていなかったかもしれません。(この話は長くなるのでまた、後日に)
始さんは、それはみごとに、つぎはぎの曲をきれいに仕上げてくださる方でした。おそらく、物凄く時間をかけて仕上げていただいたと思います。本当に今でも感謝しています。
始さんと、機材の前で、この音とこの音を繋いでください。と、何日もかけて、当時はMDで仮に自分でつないでみたものを、半日がかりで細やかな調整を残すくらいまで、次の音のタイミングとかを伝えつつ、繋いでいただいていたのですが、メインに使っていた曲がとてもロマンティックな素敵な曲で、CDを持って行ったら、
「この曲、僕も何かに使おうって大切にしていたのに、先越されちゃったな」
って残念そうに、微笑まれたことや。
陸に上がった人魚姫が、海辺でお姉さんたちと会う場面で、舞台の使い方に困った事。今思うと、もっと別のスマートな方法があったのだけど、「今は色々とやってみる時期だからなおちゃんの思った様にやってみる事が必要」っておっしゃって、スタッフさんが私の思った様にやらせて下さったり。
(それは、宿題の様な物で、答えは一つ見つかったのだけど、その方法は別の作品で似たやり方使ってしまったから、もっと別のやり方ないか、再演できるかもわからないけれど今も宿題中。)
衣装も考えて、色もみんなの位置を考えながら決めて。
ベールの踊りは時間がなくて、一度振り付けたのを、一人の子に覚えてもらって、振り渡ししたのも、初めてでした。
本番前に、王子の許嫁の姫の子が交通事故に遭ってしまって、葦笛の踊り(パ・ド・トロワなのに一人いない)と、もう、一曲は踊れなかったけれど、振付を変えなきゃいけなかったけど、どうしても、出たいって出演してくれたり。
同じ人形姫の役を、地上と海の中でわけたり。
悲しいお話を、ハッピーエンドにしたり。
子供たちのお魚の衣装に、悩んだり。
人魚姫の子にこの振りポアントでは難しいかな?ってふりつけてみたら、あっさりできちゃったり。印象的な音の振りだからその部分はまだ、覚えてたり。
一つの作品を作るには、いろんな事が必要だから、色々な思い出がいっぱい。
本当に青臭い。若い日の思い出。
でも、美しい曲だから、再演できたらいいね。
この舞台のために、尽力してくださった、スタッフさんや、スタジオに来て取材して記事にしてくださった方、色々手配していただいた方。本当に皆様のおかげでした。ありがとうございました。
Instagramに抜粋動画があります。
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