クペとク・ド・ピエ

11月からいらっしゃっている、ご姉妹さん。二人とも3歳からバレエ をなさっていたそうです。

今日のレッスンで
「5番のルルベで立って!」
というと年長さんの妹さんが
「シュス」

「ク・ド・ピエにして!」
というと
「クペ」

ああ!そうか!前の先生と指示の仕方がちがうのね!

よくあることですが、同じ事なのに言い方が違ったり、バットマン・フラッぺみたいに同じ言い方なのに、動き方が違ったり。

バットマン・ジュテ バットマン・グリッセ バットマン・デガジェ タンジュから足が浮くパの呼び方なんか派によって違うけど、ほぼ同じ。高さが違ったり速さが違ったり。

知っていれば、違う指示のされ方しても、同じ事だとわかるけど、不審になってしまったかな?

今回は5番ののポジションで背伸び(ルルベ)をしてという言い方と、5番に立っていて引き上げて(シュッスして)ていう言い方で、フランス語にしたところが違っただけ。

正確には5番のルルベにシュスしてと言えばよいのだけど。
私は最後のポジションを示し、以前の先生は動き方(立って)を示した感じかな?

私も、時には5番に立っている子に
「スッスして」 
ということもあるし。

ク・ド・ピエもフランス語で足首という意味で、爪先が足首になる様に膝を曲げるポジションの事。
正確にいうとシュル・ル・ド・ク・ド・ピエで足首の上って事だけど略してク・ド・ピエ。
クペは、英語でいえばカットで、足首を反対の足で切る様な動きの事で、私も、アンシェヌマンで、ジュテ クペ アッサンブレみたいに、よく使います。

同じ動きでも、言い方が違う事はたくさんあります。
グランフェッテとイタリアンフェッテ。

グランフェッテはよく、黒鳥やキトリが32回回るのがグランフェッテと勘違い(多分漫画のせい)なさっている方が多いと思いますが、本当はフェッアテ。トランティー ドウー フェアテ(32回のフェッテ)で、グランフェッテはアラセゴンド(横)にふりあげたあしを回転しながら180度反対方向に前に振り上げ、さらに体は回転するので、足は後方アチチュードにする回りかた)のことです。
この回転の事をイタリアンフェッテということもあります。

(私は江川先生にグランフェッテでずっと習って来たけど、名古屋の人はイタリアン・フェッテ派が多いから、グランフェッテ イタリアンフェッテの方ね!みたいに言ってます)

普段のレッスンのバレエ用語は、先生の癖もあるし、派の違いもあるし。
 
グラン ポールドブラとサーキュラーポールドブラも海外の動画でもどちらも存在するし。
私は江川明先生が使っていらっしゃった、グラン・ポールドブラ派です。

間違いじゃないので、知識あれば、何でも対応できるし、わからなければ、聞けば良い。

変だと思ったら、調べたら出てくるし。
(ごく稀だけど、間違ってると思われる事もある)

長い歴史もあるし、すべてフランス語でレッスンしてるわけではないしね。

私がバーでよく使う
スルーファース(ト)

一番通って違うポジションへの意味で使っているけど、これはロイヤルで学ばれた江川先生のレッスンの名残りです。

英語は日本の先生方うまくとりいれていて
パ・ド・プレ ドゥ・シューを
パ・ド・ブレ オーバー

パ・ド・ブレ ドゥ・スーを
パ・ド・プレ アンダー

みたいに、わかりやすいから半分英語。

アンディオールしてって私よく使うけど、turn outの方が聞いてる人は理解しやすいんじゃないかって最近思います。turn out使われる先生も多いものね。

生前、江川先生が
「パパ(日本のバレエの祖の一人である島田廣先生)たちが、日本のバレエをきちんとしてくれなかったから、僕たちが苦労するんだよ」
なんて、言ってらしたのを思い出したり。

悩ましいけど、なんでもとりこんで、自分のものにすれば最強!

塩田バレエスタジオ Shiota Ballet Studio

名古屋市瑞穂区にあるバレエスタジオです。 地下鉄桜通線桜山駅より徒歩5分

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